なぜお通夜で食事をするのか? | 盛岡市の葬儀・家族葬なら駒木葬祭
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なぜお通夜で食事をするのか?
2025年09月21日
お通夜のあと、参列者に食事やお酒をふるまうことを「通夜振る舞い」といいます。
(地域によっては異なる呼び方をすることもあります。)
これは単なるおもてなしではなく、仏教的な意味や先祖代々受け継がれてきた習慣に根ざしています。


本来のお通夜
通夜とは、もともと「故人とともに夜を明かす儀式」でした。
ご遺族や親しい方々が一晩中ろうそくや線香の火を絶やさず、故人を見守ったのです。
この「夜を通して故人を守る姿勢」は、仏教でいう「無常の教え」を受け止める時間であり、残された人々が心を落ち着ける大切なひとときでもありました。

通夜振る舞いの意味
食事やお酒をふるまうことには、次のような仏教的背景があります。
- 供養の一環
仏教では「飲食の供養」が重視されます。皆で食事をいただくことは、故人のために功徳を積む行いとされてきました。 - 悲しみを和らげる場
食事を共にしながら語らうことで、悲しみを分かち合い、心を慰め合うことができます。これは「共に支え合う」という慈悲の実践でもあります。 - 故人との縁をつなぐ
参列者全員で食事をいただくことは、故人の供養を分かち合う行為です。ご縁を再確認し、故人の冥福を祈る時間となります。


現代の通夜振る舞い
近年では、時間の都合や簡略化の流れから、通夜振る舞いを行わず、折詰や返礼品で対応することも増えています。しかし、本来の通夜振る舞いには、「参列してくださった方への感謝」と「故人を供養する心」が込められています。
形は変わっても、その精神を大切にすることこそ、供養の本質といえるでしょう。


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