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ご先祖様が帰ってくる日 | 盛岡市の葬儀・家族葬なら駒木葬祭

お葬式に関する豆知識 trivia

ご先祖様が帰ってくる日

2026年07月31日

夏になると、各家庭でご先祖様をお迎えするお盆の準備をしながら亡き方々との思いを寄せる方も多いのではないでしょうか。提灯を灯し、お墓参りをし、家族が集まる。そんな毎年の習慣ですが、そもそもなぜこの時期に、ご先祖様をお迎えするのでしょうか。

お盆のはじまりは、母を想う祈りだった

お盆は正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、その語源は古代インドの言葉で「逆さ吊りの苦しみ」を意味する言葉だといわれています。お釈迦様の弟子が、亡き母が苦しんでいる姿を見て救おうとし、多くの人に食べ物を施したことで母を救えた、という仏教の教えに由来します。「大切な人のために、自分にできることをする」という、その祈りの気持ちが、お盆のはじまりでした。

なぜ地域によって風習が違うのか

この仏教の教えが日本に伝わったとき、日本にはすでに「ご先祖様の霊は、時期がくると家に帰ってくる」という、古くからの信仰がありました。この二つが少しずつ重なり合いながら、今のお盆の形ができあがっていったといわれています。

地域によって時期や風習が違うのも、実はこのためとされています。もともと日本各地にあった先祖への祈り方が、それぞれの土地でそのまま受け継がれてきたからこそ、迎え火の焚き方も、お供えの仕方も、地域やご家庭によって少しずつ違うのです。「これが正解」という一つの形がないのは、それだけ多くの土地で、多くの人が、大切な人を想い続けてきた証でもあります。

迎え火と送り火に込められた意味

迎え火は、ご先祖様が迷わず帰ってこられるようにという目印とされます。送り火は、また来年まで、どうかお元気で、という見送りの気持ちを込めて焚かれます。宗派や地域によって作法は異なりますが、その根っこにある想いは、きっとどこも変わりません。

きゅうりの馬、ナスの牛に込めた願い

お盆の飾りの中でも、きゅうりとなすで作る「精霊馬(しょうりょううま)」は、特に思い出に残っている方も多いのではないでしょうか。きゅうりは足の速い馬に見立て、ご先祖様が少しでも早く家に帰ってこられますようにという気持ちが込められています。反対にナスは、ゆっくり歩く牛に見立てられ、あの世へ帰る際は、この世で過ごした名残を惜しみながら、荷物をたくさん積んで、ゆったりと帰っていただけますようにという願いが込められているといわれます。

来るときは早く、帰るときはゆっくりと。二つの野菜に、ご先祖様を想う気持ちがこれほど込められていたのかと思うと、毎年何気なく作っていた精霊馬も、少し違って見えてくるかもしれません。

今年のお盆も、形式にとらわれすぎず、ご自身のご家庭に伝わる形で、大切な方を静かに想う時間にしていただければと思います。